弁理士試験 短答 過去問 令和5年度【著作/不正】1【著作権】

短答・令和5年度
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さかいろ
さかいろ

弁理士試験 短答 過去問 令和5年度【著作権・不正競争】1に行きます^^

ようやく最後の砦に^^

ブログでの内容はあくまで管理人の個人的な解釈であり、受験機関などの解答は参考にしておりません。また、その正確性を保証するものではありません。予め、ご了承くださいませ。間違い等気付かれた方はお問い合わせフォームからどうぞ宜しくお願い致します。

弁理士試験 短答 過去問 令和5年度【著作/不正】1

令和5年度弁理士試験
短 答 式 筆 記 試 験 問 題 集

【著作権法・不正競争防止法】1
著作権法に関し、次のうち、最も適切なものは、どれか。


1 日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物については、日本国において著作権法による保護を受けることができない。


2 日本国の憲法の翻訳物は、たとえ民間事業者が翻訳したものであっても、著作権の目的とはならない。


3 裁判所の判決は著作権の目的とはならないので、判決に掲載された著作物である詩について、たとえ判決とは無関係に利用する場合であっても、著作権法上の問題を生じない。


4 国の機関である国土地理院の作成・発行する地図は、著作権の目的とはならない。


5 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、言語の著作物には該当しない。

question.pdf (jpo.go.jp)
さかいろ
さかいろ

著作権に関する出題だね!

受験生みーこ
受験生みーこ

苦手なんだよね~

そこまで手が回らないというか・・・

さかいろ
さかいろ

結構、点数取れる問題もあると思うので、苦手意識持たずやっていきましょう^^

1

R05 短答 著作/不正1

1 日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物については、日本国において著作権法による保護を受けることができない。

受験生みーこ
受験生みーこ

えっと、どうだったけ??

さかいろ
さかいろ

保護を受けられる著作物についてですが、覚えてますか?

受験生みーこ
受験生みーこ

・・・

さかいろ
さかいろ

著作権法6条のところです!

軽く復習しながら勉強しましょう!!

(保護を受ける著作物)

第六条 著作物は、次の各号のいずれかに該当するものに限り、この法律による保護を受ける

 日本国民(わが国の法令に基づいて設立された法人及び国内に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)の著作物

 最初に国内において発行された著作物(最初に国外において発行されたが、その発行の日から三十日以内に国内において発行されたものを含む。)

 前二号に掲げるもののほか、条約によりわが国が保護の義務を負う著作物

著作権法 | e-Gov法令検索
さかいろ
さかいろ

日本の著作権法で保護される著作物というのは、3つ規定されていて、

日本国民の著作物(著作権法6条1項1号)

最初に日本国内で発行された著作物(同条2号)

条約により日本が保護義務を負う著作物(同条3号)

とうことで、「日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物」であっても、条約上日本が保護義務を負う著作物であれば、日本国において著作権法による保護を受けることができますので、答え×

1 日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物については、日本国において著作権法による保護を受けることができない。

答え×

理由:「日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物」であっても、条約上日本が保護義務を負う著作物であれば、日本国において著作権法による保護を受けることができるため(∵著作権法6条1項1~3号)

2

R05 短答 著作/不正1

2 日本国の憲法の翻訳物は、たとえ民間事業者が翻訳したものであっても、著作権の目的とはならない。

受験生みーこ
受験生みーこ

たしか、法令、通達、判例などは著作権の目的とならなかったよね!!

さかいろ
さかいろ

そうですね!

でも、そういったものの「翻訳物」が著作物となるかどうか・・・しかも民間業者が翻訳したってことでどうなるの?と問われているわけですが。

受験生みーこ
受験生みーこ

なんか規定があったような・・・

直感的には、民間業者の翻訳物を著作権の保護対象としなかったら困っちゃうような気がするケド。

さかいろ
さかいろ

著作権法13条ですね!

早速確認してみましょう!!

(権利の目的とならない著作物)

第十三条 次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。

 憲法その他の法令

 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)又は地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの

 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの

 前三号に掲げるものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が作成するもの

著作権法 | e-Gov法令検索
さかいろ
さかいろ

ということで、

①法令

②通達

③判例

は、皆に知らしめる必要もあるし、著作権の目的とならないんでしたね!

受験生みーこ
受験生みーこ

で、それらの翻訳物はどうかってことだよね!?

さかいろ
さかいろ

上記①~③の翻訳物について、国等の公的機関が作成したものは、著作権の目的とならないのです(∵著作権法13条4号)!

受験生みーこ
受験生みーこ

なるほど!

でも今回、「民間企業」な訳だから、著作権の目的となるってことだね!

さかいろ
さかいろ

はい、その通りです。

2 日本国の憲法の翻訳物は、たとえ民間事業者が翻訳したものであっても、著作権の目的とはならない。

答え×

理由:国等の公的機関が作成したものは、著作権の目的とならないが、民間事業者が翻訳したものは、著作権の目的となるため(∵著作権法13条4号)

3

R05 短答 著作/不正1

3 裁判所の判決は著作権の目的とはならないので、判決に掲載された著作物である詩について、たとえ判決とは無関係に利用する場合であっても、著作権法上の問題を生じない。

受験生みーこ
受験生みーこ

さっきの問題で復習したとおり、13条3号で、判決は著作権の目的とならないってことだったよね!!

さかいろ
さかいろ

そうでしたよね!

で、その判決に載っている「詩」についてはどうかってことだけど・・・

受験生みーこ
受験生みーこ

「詩」についてはダメだよね!?

さかいろ
さかいろ

はい、その通りだと思います。

ということで、答え×

3 裁判所の判決は著作権の目的とはならないので、判決に掲載された著作物である詩について、たとえ判決とは無関係に利用する場合であっても、著作権法上の問題を生じない。

答え×

理由:13条3号に記載あるのは、判決。判決に載っている詩は関係ないため。

4

R05 短答 著作/不正1

4 国の機関である国土地理院の作成・発行する地図は、著作権の目的とはならない。

受験生みーこ
受験生みーこ

地図って、事実を記録しているだけだから、著作物にならないんじゃあ・・・??

さかいろ
さかいろ

地図は、著作物になるのです・・・

著作物の例示にちゃんと規定されているのです!

気持ちは分からなく無いんですが。

早速条文を確認してみましょう!

(著作物の例示)

第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。

 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物

著作権法 | e-Gov法令検索

ということで、答え×

4 国の機関である国土地理院の作成・発行する地図は、著作権の目的とはならない。

答え×

理由:地図は著作物となるため(∵10条6号)

5

R05 短答 著作/不正1

5 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、言語の著作物には該当しない。

受験生みーこ
受験生みーこ

これこそ、答え○だよね!

さかいろ
さかいろ

はい。

事実の伝達は、誰がしても同じということで、著作物とならないのです。

早速条文で、確認してみましょう!

(著作物の例示)

第十条 

この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。

 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物

 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。

著作権法 | e-Gov法令検索
さかいろ
さかいろ

10条2項の条文通りですね!

5 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、言語の著作物には該当しない。

答え○

理由:10条2項の条文通り

まとめ(R05短答・著作/不正1)

【著作権法・不正競争防止法】1
著作権法に関し、次のうち、最も適切なものは、どれか。


1 日本国民の著作物でなく、かつ、最初に日本国内において発行された著作物でもない著作物については、日本国において著作権法による保護を受けることができない。


2 日本国の憲法の翻訳物は、たとえ民間事業者が翻訳したものであっても、著作権の目的とはならない。


3 裁判所の判決は著作権の目的とはならないので、判決に掲載された著作物である詩について、たとえ判決とは無関係に利用する場合であっても、著作権法上の問題を生じない。


4 国の機関である国土地理院の作成・発行する地図は、著作権の目的とはならない。


5 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、言語の著作物には該当しない。

答え:5

理由:5のみ○。その他×

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