弁理士試験 短答 過去問 令和5年度【特許・実用新案】20

短答・令和5年度
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さかいろ
さかいろ

ついにきたーーー^^

これで特実はラストだね^^

短答 過去問 令和5年度【特許・実用新案】19はこちら↓

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弁理士試験 短答 過去問 令和5年度【特許・実用新案】20

令和5年度弁理士試験

短 答 式 筆 記 試 験 問 題 集

【特許・実用新案】20
特許要件又は特許出願に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
ただし、特に文中に示した場合を除いて、特許出願は、外国語書面出願、国際出願に係る特許出願、特許出願の分割に係る新たな特許出願、出願の変更に係る特許出願又は実用新案登録に基づく特許出願ではなく、取下げ、放棄又は却下されておらず、査定又は審決が確定しておらず、設定の登録がされておらず、いかなる補正もされておらず、いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


1 甲は、発明イをし、令和4年3月 22 日 15 時 30 分に、発明イについて特許出願Aをした。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、同日 10 時 30 分に特許出願Bをし、同日 14 時 30 分にテレビの生放送番組においてその発明の内容をすべて説明した。この場合、甲の特許出願Aは、乙の発明イが、特許法第 29 条第1項第3号に掲げられた電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明となることにより、拒絶の理由を有する。また、乙の特許出願Bが、先願とはならないため、特許法第 39 条第1項の規定により拒絶の理由を有することにはならない。


2 甲は、発明イをし、令和2年 12 月 10 日に、発明イについてインターネットを通じて公開し、令和3年3月 22 日に、発明イについて特許出願Aをし、同時に新規性の喪失の例外の規定の適用を受けようとする旨を記載した書面を特許庁長官に提出し、その出願の日から 30 日以内に、発明イが新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができる発明であることを証明する書面を特許庁長官に提出し、その後甲の特許出願Aは、出願公開された。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、令和3年2月 15 日に特許出願Bをし、その後、乙の特許出願Bは、出願公開された。この場合、発明イについて、甲の特許出願Aは乙の特許出願Bによる拒絶の理由を有しない。また、乙の特許出願Bはインターネットを通じて公開された発明イによる拒絶の理由を有する。


3 学会で発表した発明に関連して特許出願をする場合、当該特許出願について新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができるのは、発表した当該発明と同じ発明を出願した場合に限られるから、当該適用を受けたとしても、当該特許出願に係る発明は、発表した当該発明に基づく特許法第 29 条第2項の規定の拒絶の理由を有する場合がある。


4 甲は、令和3年3月 22 日に発明イについて外国語書面出願Aをし、令和3年 10 月 20日に発明ロについて外国語書面出願Bをし、令和4年3月 18 日に、発明イ及びロに基づく国内優先権の主張をして、発明イ、ロ及びハを含む外国語書面出願Cをした。この場合、甲は、外国語書面出願Bの特許出願の日から1年4月以内に、外国語書面出願Cについての外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。


5 甲がした外国語書面出願Aが、所定の期間内に外国語書面の翻訳文の提出がなかったことにより取り下げられたものとみなされたとしても、故意に当該翻訳文を提出しなかったと認められる場合でなければ、翻訳文を提出することができるときがある

question.pdf (jpo.go.jp)
さかいろ
さかいろ

これで特実は最後と思って頑張りましょ^^

1

1 甲は、発明イをし、令和4年3月 22 日 15 時 30 分に、発明イについて特許出願Aをした。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、同日 10 時 30 分に特許出願Bをし、同日 14 時 30 分にテレビの生放送番組においてその発明の内容をすべて説明した。この場合、甲の特許出願Aは、乙の発明イが、特許法第 29 条第1項第3号に掲げられた電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明となることにより、拒絶の理由を有する。また、乙の特許出願Bが、先願とはならないため、特許法第 39 条第1項の規定により拒絶の理由を有することにはならない。

さかいろ
さかいろ

ぱーっと読んで○じゃない!?と思ったのですが・・・

正解は×です・・・あれ?!

29条各号の新規性は、時、分まで判断されるが、(ついでに、進歩性も時、分まで判断される

39条の先願は、出願日で判断する(時、分までは判断しない)

でしたよね!!

ということは、正解なんじゃない?と思ったのですが、

問題はテレビが29条1項3号の電気通信回線に該当するか??ってとこなんですが・・・

電気通信回線とは、双方向に通信可能な伝送路

テレビ放送は、一方向のみなので、電気通信回線ではない!!(双方向通信のケーブルテレビは除く)

ということで、テレビを29条1項3号理由にしているところが間違い!ということになります。この場合は、29条1項1号に該当するものと思われます。

さかいろ
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なので、まとめると、

新規性は時、分まで問題になるので、新規性なしの判断は問題ないんだけれど、

その根拠条文が間違ってて、正しくは29条1項1号ってことになる!ってことだね。

先願のとこは、出願日が同じなので(時、分は関係なし)、同日出願の扱いになるということだね!

1 甲は、発明イをし、令和4年3月 22 日 15 時 30 分に、発明イについて特許出願Aをした。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、同日 10 時 30 分に特許出願Bをし、同日 14 時 30 分にテレビの生放送番組においてその発明の内容をすべて説明した。この場合、甲の特許出願Aは、乙の発明イが、特許法第 29 条第1項第3号に掲げられた電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明となることにより、拒絶の理由を有する。また、乙の特許出願Bが、先願とはならないため、特許法第 39 条第1項の規定により拒絶の理由を有することにはならない。

答え×

理由:テレビ生放送は、一方向のみなので、電気通信回線(=双方向通信が必要)ではなく、29条1項3号理由にしているところが間違いのため

2

2 甲は、発明イをし、令和2年 12 月 10 日に、発明イについてインターネットを通じて公開し、令和3年3月 22 日に、発明イについて特許出願Aをし、同時に新規性の喪失の例外の規定の適用を受けようとする旨を記載した書面を特許庁長官に提出し、その出願の日から 30 日以内に、発明イが新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができる発明であることを証明する書面を特許庁長官に提出し、その後甲の特許出願Aは、出願公開された。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、令和3年2月 15 日に特許出願Bをし、その後、乙の特許出願Bは、出願公開された。この場合、発明イについて、甲の特許出願Aは乙の特許出願Bによる拒絶の理由を有しない。また、乙の特許出願Bはインターネットを通じて公開された発明イによる拒絶の理由を有する。

さかいろ
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これもややこしそう・・・

甲は、新規性喪失の例外適用受けているので、自分のインターネット公開に対する新規性は喪失しないんだけれども、甲の出願Aより前に、乙の出願Bがあって、しかもその後公開されている・・・ということは、出願Aは、出願Bにより29の2で拒絶されてしまうよね!(39条は?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、先願の地位が特許されるまで確定しないので、29の2で拒絶が一般的かと思います)

なので、「甲の出願Aは乙の出願Bによる拒絶理由を有しない」というところが×

逆に、乙の出願Bは、甲のインターネットによる公開行為があるので、新規性×で拒絶されると思われます。

なお、新規性喪失例外の適用は、出願日の遡及ではないことに注意!!

さかいろ
さかいろ

結局は、甲も乙も拒絶されてしまうんだね!

2 甲は、発明イをし、令和2年 12 月 10 日に、発明イについてインターネットを通じて公開し、令和3年3月 22 日に、発明イについて特許出願Aをし、同時に新規性の喪失の例外の規定の適用を受けようとする旨を記載した書面を特許庁長官に提出し、その出願の日から 30 日以内に、発明イが新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができる発明であることを証明する書面を特許庁長官に提出し、その後甲の特許出願Aは、出願公開された。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、令和3年2月 15 日に特許出願Bをし、その後、乙の特許出願Bは、出願公開された。この場合、発明イについて、甲の特許出願Aは乙の特許出願Bによる拒絶の理由を有しない。また、乙の特許出願Bはインターネットを通じて公開された発明イによる拒絶の理由を有する。

答え×

理由:出願Aは、出願Bにより29の2で拒絶されてしまうため、「甲の出願Aは乙の出願Bによる拒絶理由を有しない」というところが×

3

3 学会で発表した発明に関連して特許出願をする場合、当該特許出願について新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができるのは、発表した当該発明と同じ発明を出願した場合に限られるから、当該適用を受けたとしても、当該特許出願に係る発明は、発表した当該発明に基づく特許法第 29 条第2項の規定の拒絶の理由を有する場合がある。

さかいろ
さかいろ

これは実務的にも重要な問題ですよね!

新規性喪失の例外の適用を受けたのに、進歩性×で拒絶されてしまうことがあるのか!?そんな馬鹿な!!ということなのですが・・・

その答えは条文にあります。

(発明の新規性の喪失の例外)

第三十条 特許を受ける権利を有する者の意に反して第二十九条第一項各号のいずれかに該当するに至つた発明は、その該当するに至つた日から一年以内にその者がした特許出願に係る発明についての同項及び同条第二項の規定の適用については、同条第一項各号のいずれかに該当するに至らなかつたものとみなす。

特許法 | e-Gov法令検索

条文にちゃんと書いてますよね。29条1項新規性だけじゃなくって、29条2項進歩性の適用についても、効果が及びますよって。

30条、新規性喪失の例外の適用

は、新規性喪失した事実に基づいて、29条1項新規性だけじゃなくって、29条2項進歩性の方にも適用される(この事実のせいで進歩性なしとは言われない!!)

なので、答え×

3 学会で発表した発明に関連して特許出願をする場合、当該特許出願について新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができるのは、発表した当該発明と同じ発明を出願した場合に限られるから、当該適用を受けたとしても、当該特許出願に係る発明は、発表した当該発明に基づく特許法第 29 条第2項の規定の拒絶の理由を有する場合がある。

答え×

理由:「発表した当該発明と同じ発明を出願した場合に限られるから、」が間違い。29条1項新規性だけじゃなくって、29条2項進歩性の方にも適用される(∵30条1項)

4

4 甲は、令和3年3月 22 日に発明イについて外国語書面出願Aをし、令和3年 10 月 20日に発明ロについて外国語書面出願Bをし、令和4年3月 18 日に、発明イ及びロに基づく国内優先権の主張をして、発明イ、ロ及びハを含む外国語書面出願Cをした。この場合、甲は、外国語書面出願Bの特許出願の日から1年4月以内に、外国語書面出願Cについての外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。

さかいろ
さかいろ

外国語書面出願・・・どこかでもさっき出てきたような・・・と思い確認したところ

特実12ハでも出てきておりました^^

よく聞かれる分野なんだね!

特実12ハはこちら↓

外国語書面出願で分割できるかって問題デシタ。もちろんできるよね^^

さかいろ
さかいろ

今回の問題では、外国語書面出願の翻訳文の提出期限なんですが、

スタートがどこか?って問題だね^^

先の方?それとも後の方??

早速条文を確認^^

第三十六条の二

 前項の規定により外国語書面及び外国語要約書面を願書に添付した特許出願(以下「外国語書面出願」という。)の出願人は、その特許出願の日(第四十一条第一項の規定による優先権の主張を伴う特許出願にあつては、同項に規定する先の出願の日、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による優先権の主張を伴う特許出願にあつては、最初の出願若しくはパリ条約(千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約をいう。以下同じ。)第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日、第四十一条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項(第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)又は第四十三条の三第一項若しくは第二項の規定による二以上の優先権の主張を伴う特許出願にあつては、当該優先権の主張の基礎とした出願の日のうち最先の日。第六十四条第一項において同じ。)から一年四月以内に外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。ただし、当該外国語書面出願が第四十四条第一項の規定による特許出願の分割に係る新たな特許出願、第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係る特許出願又は第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願である場合にあつては、本文の期間の経過後であつても、その特許出願の分割、出願の変更又は実用新案登録に基づく特許出願の日から二月以内に限り、外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を提出することができる。

特許法 | e-Gov法令検索
さかいろ
さかいろ

だらだらと長くって読みにくいんだけど、36条の2第2項かっこ書きのとこに書いてるね^^

国内優先権主張の場合は「先の出願日」

パリ条約の場合は「第1国出願日」

複数の優先権主張の場合は「最先の出願日」

  • 外国書面出願の場合の翻訳文提出
    • 特許出願日から1年4月以内に翻訳文提出(36条の2第2項)
    • 特許出願日について(36条の2第2項かっこ書き)
      • 国内優先権主張の場合は「先の出願日」
      • パリ条約の場合は「第1国出願日」
      • 複数の優先権主張の場合は「最先の出願日」
    • 例外
      • 分割出願、変更出願、実案登録に基づく特許出願の場合は、1年4月経過後であっても、実際の出願日から2月以内(36条の2第2項但し書き)
さかいろ
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なので、スタートが出願Bであるところが間違いだよね。

正しくは、出願Aから1年4月以内。

4 甲は、令和3年3月 22 日に発明イについて外国語書面出願Aをし、令和3年 10 月 20日に発明ロについて外国語書面出願Bをし、令和4年3月 18 日に、発明イ及びロに基づく国内優先権の主張をして、発明イ、ロ及びハを含む外国語書面出願Cをした。この場合、甲は、外国語書面出願Bの特許出願の日から1年4月以内に、外国語書面出願Cについての外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。

答え×

理由:スタートが出願Bであるところが間違い。正しくは、出願Aから1年4月以内。(∵36条の2第2項かっこ書き)

5

5 甲がした外国語書面出願Aが、所定の期間内に外国語書面の翻訳文の提出がなかったことにより取り下げられたものとみなされたとしても、故意に当該翻訳文を提出しなかったと認められる場合でなければ、翻訳文を提出することができるときがある

さかいろ
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条文ほぼそのままですね!

36条の2第6項

第三十六条の二

 前項の規定により取り下げられたものとみなされた特許出願の出願人は、経済産業省令で定める期間内に限り、経済産業省令で定めるところにより、第二項に規定する外国語書面及び外国語要約書面の翻訳文を特許庁長官に提出することができる。ただし、故意に、第四項に規定する期間内に前項に規定する翻訳文を提出しなかつたと認められる場合は、この限りでない。

特許法 | e-Gov法令検索
  • 外国語書面出願で翻訳文提出しなかった場合
    • 長官がその旨通知(36条の2第3項)
      • 通知から2月以内に翻訳文提出可能(36条の2第4項)
    • それでも翻訳文未提出
      • 外国語書面出願は取下げられたものとみなされる(36条の2第5項)
      • 経済産業省令で定める期間内に限り、翻訳文提出可能。ただし、故意は×(36条の2第6項)

なので、答え○

5 甲がした外国語書面出願Aが、所定の期間内に外国語書面の翻訳文の提出がなかったことにより取り下げられたものとみなされたとしても、故意に当該翻訳文を提出しなかったと認められる場合でなければ、翻訳文を提出することができるときがある

答え○

理由:経済産業省令で定める期間内に限り、翻訳文提出可能。ただし、故意は×(36条の2第6項)

まとめ(R05短答・特実20)

【特許・実用新案】20
特許要件又は特許出願に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
ただし、特に文中に示した場合を除いて、特許出願は、外国語書面出願、国際出願に係る特許出願、特許出願の分割に係る新たな特許出願、出願の変更に係る特許出願又は実用新案登録に基づく特許出願ではなく、取下げ、放棄又は却下されておらず、査定又は審決が確定しておらず、設定の登録がされておらず、いかなる補正もされておらず、いかなる優先権の主張も伴わないものとする。


1 甲は、発明イをし、令和4年3月 22 日 15 時 30 分に、発明イについて特許出願Aをした。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、同日 10 時 30 分に特許出願Bをし、同日 14 時 30 分にテレビの生放送番組においてその発明の内容をすべて説明した。この場合、甲の特許出願Aは、乙の発明イが、特許法第 29 条第1項第3号に掲げられた電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明となることにより、拒絶の理由を有する。また、乙の特許出願Bが、先願とはならないため、特許法第 39 条第1項の規定により拒絶の理由を有することにはならない。


2 甲は、発明イをし、令和2年 12 月 10 日に、発明イについてインターネットを通じて公開し、令和3年3月 22 日に、発明イについて特許出願Aをし、同時に新規性の喪失の例外の規定の適用を受けようとする旨を記載した書面を特許庁長官に提出し、その出願の日から 30 日以内に、発明イが新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができる発明であることを証明する書面を特許庁長官に提出し、その後甲の特許出願Aは、出願公開された。乙は、同一の発明イについて自ら発明をして、令和3年2月 15 日に特許出願Bをし、その後、乙の特許出願Bは、出願公開された。この場合、発明イについて、甲の特許出願Aは乙の特許出願Bによる拒絶の理由を有しない。また、乙の特許出願Bはインターネットを通じて公開された発明イによる拒絶の理由を有する。


3 学会で発表した発明に関連して特許出願をする場合、当該特許出願について新規性の喪失の例外の規定の適用を受けることができるのは、発表した当該発明と同じ発明を出願した場合に限られるから、当該適用を受けたとしても、当該特許出願に係る発明は、発表した当該発明に基づく特許法第 29 条第2項の規定の拒絶の理由を有する場合がある。


4 甲は、令和3年3月 22 日に発明イについて外国語書面出願Aをし、令和3年 10 月 20日に発明ロについて外国語書面出願Bをし、令和4年3月 18 日に、発明イ及びロに基づく国内優先権の主張をして、発明イ、ロ及びハを含む外国語書面出願Cをした。この場合、甲は、外国語書面出願Bの特許出願の日から1年4月以内に、外国語書面出願Cについての外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。


5 甲がした外国語書面出願Aが、所定の期間内に外国語書面の翻訳文の提出がなかったことにより取り下げられたものとみなされたとしても、故意に当該翻訳文を提出しなかったと認められる場合でなければ、翻訳文を提出することができるときがある

答え5

理由:5のみ○

ブログでの内容はあくまで管理人の個人的な解釈であり、受験機関などの解答は参考にしておりません。また、その正確性を保証するものではありません。予め、ご了承くださいませ。間違い等気付かれた方はお問い合わせフォームからどうぞ宜しくお願い致します。

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